音大受験について

音大受験のレッスンは、練習曲が非常に多くなりますので、できるだけ回数を多く受講されることをお勧めします。
レギュラーWプランまたはワイドプランでの受講を推奨いたします。

将来はプロのフルート奏者になりたい!という夢をお持ちのあなたへ。

このコラムでは、各講師が各々の経験を語り、みなさんの夢を応援したいと思います。
まずは、基本的なお話をさせていただきます。

基本的に知っておきたいこと

当たり前かもしれませんが、基本奏法が身についていないと受験できません。
3オクターブの吹き方が身についた状態で、準備に3年はかかるとお考え下さい。時期としては、少なくとも中学3年までには基本奏法はマスターしておいてください。これでもちょっと遅いくらいです。中学のブラスから始められた方なら、一応はクリアしていることと思います。

もし、急に夢に目覚め、思い立ったようにフルートを始められた方は、時期によりますが浪人覚悟も辞さないつもりでお考え下さい。なぜ3年も必要なのかは、最後に説明します。

レベルはどのくらいを求められるか

最低ラインとしては「アルテス2巻」が目安でしょう。24のスケールとアルペジオを演奏でき、フルート作品を数曲レパートリーに数えられるくらいのレベルです。エチュードではケーラー1巻を終え、2巻に進んでいるくらいの位置です。

ただし、これはギリギリ受かるラインです。これよりも先に進んでいることがより有利に働きます。

ブラスでの習得に例えると、基本の吹き方は入部から3か月くらいでマスターしていると思います。スケール練習は♯♭5個以上はやっていない可能性が高いので、5~7個の練習もチャレンジしてください。規模が大きいブラスほど、練習する曲が多いと思うので、実践的なスキルは十分かと思います。

高校から始められた方は、ブラスと独学では難しいので、すぐにレッスンに通ってください。中学から始められた方も、高2から受験対策としてのレッスンは必要です。

受験対策は?

まず、希望の大学に過去の募集要項を請求しましょう。課題曲が載っていますから、講師に相談して練習に取り組みます。同じレベルの曲が課題に出るということを知るわけです。(一次ではおおむねケーラー2巻以上のエチュードを示されることが多いと思います)

希望校の講師・教授のレッスンを受けられると、面識ができてレベルを知ってもらうことができます。合格すると、その先生のクラスになる可能性が高いです。ただし、公正を期すため、願書に指導を受けた先生の名前を書かされるケースや、1次試験はブラインド審査(試験官の顔が見れない)の場合もあります。

フルートだけでいいの?

×ダメです。ソルフェージュ(視唱・聴音)楽典(音楽理論)ピアノの試験があります。これらのレッスンを最低1年は受けておく必要があります。こちらも課題の内容は募集要項にあります。

ピアノは個人レッスンへ。ソルフェージュも専門の先生がいますが、スクールもあります。楽典は問題集が数多くあるので独学も可能ですが、ピアノやソルフェージュの先生が添削をしてくれる、あるいは追加で指導をしてくれる場合もあります。もちろん、フルートの先生が一括して指導してくれるケースもあります。

音楽の基礎の部分を問われるものなので、よほどフルートで飛びぬけた演奏を披露できない限り、総合点で落とされてしまいます。逆に、至らない部分をフルートでカバーできてしまう可能性もあるわけです。例えば、歌は苦手でもフルートなら自在に奏でられるなどです。

あと、初見演奏をテストされることもあります。当日示された楽譜を吹くのですが、丸腰で挑むのは無理です。先生と相談し訓練しておきましょう。

情報の収集

ブラスに入っている方は、トレーナー、顧問から話を聞くことができます。実際に音大を出られている方だからです。音楽科の先生ももちろんOKですが、あるいは顧問を兼ねてるかもしれません。出身校によってさまざまな話が聞けますから、参考にしてください。

SNSは情報が混乱するので、相手が信頼あるプロフィールでなければ、質問は控えましょう。ブラスに入っていない方は、レッスンで先生に相談してください。その先生のネットワークで紹介があります。これが一番確実かもしれません。

一般の予備校や塾に相当するスクールもあります。こちらに通ってみるのもいいと思います。

受験講習会の活用

各大学で、夏期・冬期の受験講習会を開催しています。期間はおおむね1週間程度で、これらすべてのレッスンを受講することができます。大学のキャンパスやレベルを肌で感じることができるので、ぜひとも参加してみてください。

レジャー気分のサマースクールもあります。素晴らしい内容で、著名なフルーティストも来ますからとても貴重な体験なのですが、音大を目指すなら、受験に特化した短期講習のほうが重要なので、気を引き締めて参加してください。

準備に3年?

エチュードでカウントしてみましょう。多くのエチュードはすべてのキーのために書かれており、24曲と示してるものが多いです。過去問は毎年違いますから、2年分取り寄せたとして48曲です。

月4回レッスンに通ったとして、年間48回。一回のレッスンで一曲クリアしても、単純にまる1年かかる計算です。そう、ここまでで1年かかるのです。
実際は1回で1曲クリアできないかもしれませんから、おのずとその期間は伸びていきます。ちょっと長めに1年半と考えたとします。

しかし、過去問を終えたからこれで安心できるかといったら、そうではありません。練習した実績しか残っていないし、完成度は不十分かもしれません。
じゃあ何をするのか?同じレベルのエチュードを他にもやることになります。数多く触れることで、力をつけてゆくのです。

受験する年の募集要項は秋以降に出ますから、およそ三か月でマスターしなければなりません!曲を指定されているならまだしも、このエチュードから当日指定、ということも少なくありません。結局全部やっておかないとダメなんです。3か月で24曲って、1回のレッスンで2曲以上やらないと追いつきませんね。

ただ、受験レベルのエチュードはかなりのボリュームなので、スキルはしっかり身につきます。3冊目、4冊目のエチュードに挑むころには、相当なスキルアップをしているので、練習のペースも上がります。

過去問に1年半。受験準備は3か月。間の1年強で他のエチュードを補完。
ズバリ、高1からすぐに対策を始めれば間に合うということです。

 

エチュードとスケール練習中心にお伝えしましたが、このほかに「音作り」という練習も必要になってきます。呼吸と体の使い方で大きく変わるものです。こちらはいずれ、ブログでお話を展開してゆきたいと思います。