NO!グループレッスン

※おことわり:
このコラムで申し上げている「グループレッスン」とは、アンサンブルにより基本奏法を身につけてゆくカリキュラムを指しています。アンサンブルそのものを勉強するレッスンとは一線を画しており、複数で受講することを否定するものではありません。

グループレッスンの功罪

さまざまなリクエストをお受けしているアルペジオフルート教室ですが、残念ながらグループレッスンだけは原則としてお断りしています。アンサンブルを組んでいる方がアドバイスを求める場合など、明確な理由がある時に限ってお受けしていますが、初心者同士のグループレッスンはお友達同士でもお断りしています。
(個人レッスンを互いに見学するのはOKです)

グループレッスンは、ハーモニーの感覚が養えることがいちばんの特徴です。次いで、リズム感を養うことができます。また、フルートを通して仲間ができ、和気あいあいと受講することができるのもうれしいことです。

が、

過去、当教室がグループレッスンをやめた方の「駆け込み寺」状態になったことがありました。本当に、立て続けに10数名もの方が来られたのです。そのとき伺った理由のほとんどが「ついてゆけない」というものでした。

グループのスケジュールを合わせるというのは、実は結構大変なことです。毎週決まった曜日時間でレッスンを進めると、どうしても行けない日というのが生じてしまいますが、これが積もり積もって・・・ということだったのです。レッスンはあくまでもグループが基本ですから、個人へのフォローはほとんどありません。休んでしまうと1回分まるまる遅れてしまうのに。そして、ついてゆけない劣等感がもとでグループの人間関係にも悩み、ついにはやめてしまうのです。

ところが、これとはまったく逆の立場からやめてきた方もいました。来る以上は練習してくるのが当たり前。できる限り都合をつけてくるのが当たり前。みんなもっとがんばろうよ!という気持ちが伝わらなくて、自分だけ浮いてしまったというのです。

ここはちょっとむずかしい話になりますが、最初に触れたハーモニーやリズムの感覚、楽譜を読み取る力という部分での個人差が出てきます。

音楽に触れた環境は人それぞれ違います。楽譜が全く読めない方もいれば、ブラスなどで別の楽器を経験済みだとか、ピアノのレッスンを受けていたという方もいます。グループレッスンはここが盲点です。間違いなく差が出ます。できない方のためにフォローの時間を設けると、できる方は待つことになります。毎週来ることができても、そうした視線を感じて劣等感に陥るケースもあるそうです。友人同士で来られても、それが原因で友情にひびが入るなんてこともあり得るわけですね・・・

しかし、だからといって同じ環境の方をそろえてスタートするのはなかなかむずかしいものです。ならば、個人レッスンである程度のスキルを学んでからアンサンブルのサークルに参加するほうがずっと得策です。

中高のブラスバンドのように毎日顔をあわせるような環境ならば、レベルに差が出てきても相互のフォローがあったり、顧問やOB、トレーナーの指導があって腕を磨き、最終的には指揮者の下で合わせて行くものです。しかし週1回のグループレッスンでは、そんなフォローが行き届きません。カルチャーセンターでは10数名の団体で1時間半レッスンするというケースもありますが、このフォローは講師にとって実に大変な作業です。一人当たりの時間は数分しかないということもざらです。

本当にフルートを楽しく学んでもらえるだろうか?そこに疑問を感じ、アルペジオフルート教室ではグループレッスンを採用しないという方針を貫いております。個人レッスンで基本奏法を覚えれば、アンサンブルに参加できるようになります。ぜひコツコツと腕を磨いてくださいね。