好きな音楽とレッスンのギャップ

音楽のレッスンといえばまずクラシック?!

憧れのフルートを習いたい、とレッスンルームを訪れると、最初に渡されるのは、たいていはロングセラーとなっているクラシックの教則本。テキスト紹介のページでもコメントしていますが、通称「アルテ」と言われている黄色い教本です。音楽理論とフルート奏法を無理なく学べる本として定評があります。しかし、この教本の曲はつまらない、という生徒さんの声はたくさん聞きます。

 

・・・ほんとうはつまらないのではなく、つらいんです。ハードルが高くて。

 

指導者には好評なカリキュラムですが、実はかれこれ100年以上も前にフランスでかかれたもの。曲が優れているという理由でいまでも使われています。そして、ここから始まる「定番」のカリキュラムがずうっとつながっていて、長く習っている方は、気がつくとクラシックの世界にどっぷりつかっていることになるのです。

しかし、生徒さんにはあまり評判がよくありません。フルートの音色の定番である中音域から始める練習が、負荷がかかりすぎて辛く、ここで音が出ないと脱落してしまう。最初にどれだけ頑張れるかが勝負になってしまうのです。さらには、解説が古すぎるため現代には合わない部分も多く、完全翻訳版(注釈付き)のほか、校訂版や、解説をまるごと省いているものまであります。

自分はなにをやりたいんだろう・・・

童謡「あめふりくまのこ」ピアノ練習曲集「お菓子の世界」を作曲された湯山 昭さんは、以前このようなことをおっしゃっていました。

「クラシック音楽というのは自ら歩み寄るというサービス精神がない。しかし、その美しさに気づいた人たちは、自ら音楽に歩み寄っていく」

教本であろうとなんであろうと、触れた音楽が気に入ったら、その世界に自分から歩み寄ってゆくのは当然のこと。ただ、きっかけがもし、教本よりも前に触れた音楽だったとしたら、定番のカリキュラムでは悲劇かもしれません。そして、門を叩いた先生がそのカリキュラムしかもっていなかったら・・・フルートを好きになれるでしょうか?
もしも体験レッスンをいくつも受けられるなら、自分の希望と合うのか探ってみたほうがいいでしょう。

初対面は大事

アルペジオ・フルート教室の講師は、最初に生徒さんにお会いしたときに必ずしっかりリクエストを伺います。こちらにおまかせでよければ、講師が持つカリキュラムで進めて行きますが、希望があるときはぜひ申し出てください。可能な限りお引き受けいたします。
講師のほとんどは、音楽学校でクラシックのカリキュラムを経てきます。ですので、クラシック系のレパートリーを多く持っています。見事にマッチすれば、あなたはクラシックの世界にのめりこんでゆくでしょう。しかしポピュラー、ジャズ、ワールドミュージックと、音楽は無限の広がりがありますから、とにかく会ったときに、あなたの見ている音楽の世界を教えてください。各講師が得意とする音楽があります。意気投合出来たら素敵ですね。

楽器と音楽

楽器の歴史は音楽と背中合わせです。楽器の発展途上では、録音技術のないころは実用音楽=生演奏であり、資本主義の中では商業音楽でした。楽器も、結局は商売のひとつ。ベーム式という、もうこれ以上ベースは変わらないであろうという画期的な楽器ができたおかげで、フルートは飛躍的な発展を遂げました。J.P.ランパルという笛吹きのおかげで、オーケストラの中の楽器以外にソロ楽器という地位も確立しました。ただしこれはクラシックの世界での話。彼よりも前にソロ楽器として地位を確立したのは、ブラジルのベネジート・ラセルダかもしれません。ショーロという音楽ジャンルで。

全世界的に普及したのはクラシックだったので、フルート音楽の中心はクラシックになってしまったともいえます。ただ、フルートの活躍するシーンは本当に美しい場面が多く、これに憧れて始める方がたくさんいるわけです。

ちなみに・・・
ショーロの歴史はジャズよりも古く、アドリブもショーロが先でした。
ブラジルの民族音楽と移民の欧米の音楽が融合して出来上がったサロンミュージックですが、移民が定住したためか、ブラジルからあまり外に出ることがないまま衰退したので、知られる機会が少なかったようです。楽器を持ち寄ってなんかやろうよ、という発想は、むしろ日本人にこそぴったりのような気もするのですが。そのサークルは細々と行われているので「ホーダ・ヂ・ショーロ」と検索すると見つかるかもしれません。

あなたの好きな音楽を持ち寄って、一緒に奏でませんか?